どうも、担当者のヤマケンです→今回の疾病はいったいどのような病態なのでしょうか?それでは皆さん、御一緒に診ていきましょう。
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どんな病気?
小腸閉塞(しょうちょうへいそく)とは…小腸内の内容物が正常に移動できなくなる状態を指します。この病気は腸管のどこかが完全または部分的に閉塞することによって起こり、食べ物や消化液、ガスが腸内に滞留して膨らみ、血流が妨げられて腸の組織が損傷を受けたりする可能性があります。

この記事は次のような人におすすめ!
・身体の不調で当てはまりそうな病気を探している
・小腸疾患について勉強している
・知的好奇心が旺盛
1.原因


原因とは…病気の発症メカニズム(病因論)の中でその役割が科学的に証明されることで認識され、複数の要因が相互に影響し合って病気を引き起こす場合もあり、それは 誘因/危険因子 として区別され「その疾患を成立させるために必要で且つ十分な条件」と定義できます。
以上を踏まえると、小腸閉塞においては主な要因は以下の通りです。
|癒着
癒着
手術後の瘢痕組織(癒着)が腸管を引っ張ったり、狭めたりすることで閉塞を引き起こすことがあります。
※これは成人の小腸閉塞で最も多い原因です
|腫瘍
腫瘍
腸内/その周辺 に腫瘍ができることで腸管を圧迫して閉塞を引き起こすことがあります。
|ヘルニア
ヘルニア
腸の一部が筋肉の隙間から飛び出して腸管が圧迫されることで、閉塞することがあります。
|腸重積
腸重積
腸が他の部分に滑り込む状態であり、小児に多く見られますが成人でも稀に起こります。
|腸閉塞症(その他)
腸閉塞症(その他)
炎症性疾患(例:クローン病)や異物摂取、あるいは寄生虫感染なども原因になり得ます。
2.症状


症状とは…患者自身が主観的に認識する身体的または精神的な異常のことを指し、これは医療者が観察可能な徴候(しるし)と区別され⇒痛み・疲労・吐き気・不安 など、患者の自覚に基づく訴えが中心です。
症状は病気の診断や治療方針の決定において重要な情報源であり、患者と医療者のコミュニケーションを通じて初めて明らかになる点が特徴で、小腸閉塞においては閉塞の程度や原因によって異なり、一般的には以下のものが含まれます。
- 激しい腹痛
- 吐き気/嘔吐 ※特に閉塞が上部の場合
- 腹部の 膨満感/腫れ
- 排便/ガス が出ない状態 ※完全閉塞の場合
- 食欲不振
- 脱水症状 ※長期化する場合
3.治療


治療とは…病気やケガなどの健康状態の異常を 改善/回復 させることを目的として行われる行為や介入を指し、具体的には⇒薬物療法・手術・リハビリテーション・心理的支援 などの方法が含まれ、症状の軽減/原因の除去/生活の質向上 を目指します。
治療の本質は科学的根拠に基づき、患者個々の状況に応じた最適な介入を選択することにあり、小腸閉塞においては原因や症状の重症度に応じて異なり、主な方法は以下の通りです。
|保存的治療
保存的治療
> 絶飲食
腸を休ませるために患者は何も食べたり飲んだりが出来ない。
> 点滴
必要な栄養や水分を補うために、静脈から点滴を行います。
> 胃管挿入
腸内のガスや液体を排出して圧力を軽減します。
|手術
手術
- 癒着を解消するための手術
- 腫瘍やヘルニアの修復
- 重症の場合は壊死した腸管を切除する必要がある
4.予防


予防とは…病気が発生する前にそのリスクを減少させる、または病気の進行を抑制し健康を維持するための 行動/介入 を指し、これには⇒一次予防(発症の防止)・二次予防(早期発見と治療)・三次予防(病状の悪化防止)が含まれます。
予防は個人の行動+社会環境+医療介入 の三位一体で行われるものであり、小腸閉塞においては完全に予防することが難しいですが、以下の方法でリスクを減らすことができます。
|術後の注意
腹部手術を受けた後は、医師の指示に従い腸の回復を助ける行動(適度な運動/早期の歩行 など)を心掛けます。
|健康的な食生活
繊維質を適度に摂取して便秘を防ぐことで腸内の異常な圧力を回避します。
|適切な運動
定期的な運動は腸の動きを促進して閉塞のリスクを減らします。
|異物の摂取を避ける
誤って硬い異物を飲み込まないように注意します。
|腸に負担をかけない生活
過度の飲酒/喫煙 を避けて腸の健康を維持します。
おわりに
小腸閉塞は早期発見と治療が重要であり、症状を感じた場合は早めに医療機関を受診しましょう。また、適切な予防策を取り入れることでリスクを減らすことが可能です。