どうも、担当者のヤマケンです→今回の疾病はいったいどのような病態なのでしょうか?それでは皆さん、御一緒に診ていきましょう。
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どんな病気?
後頭葉(こうとうよう)てんかんとは…脳の後頭葉(視覚情報の処理を主に担当する部位)に発生するてんかんです。この病気は、後頭葉の異常な電気活動によって発作が引き起こされることが特徴です。発作の種類や症状は患者によって異なりますが、視覚に関する症状が多いことが知られています。

この記事は次のような人におすすめ!
・身体の不調で当てはまりそうな病気を探している
・後頭葉疾患について勉強している
・知的好奇心が旺盛
1.原因


原因とは…病気の発症メカニズム(病因論)の中でその役割が科学的に証明されることで認識され、複数の要因が相互に影響し合って病気を引き起こす場合もあり、それは 誘因/危険因子 として区別され「その疾患を成立させるために必要で且つ十分な条件」と定義できます。
以上を踏まえると、後頭葉てんかんにおいては様々で以下のような要因が関与することがあります。
|脳の構造異常
- 脳腫瘍
- 血管奇形
- 脳外傷
- 先天性の異常
上記が後頭葉に影響を及ぼすこともあります。
|脳の 炎症/感染症
脳炎や髄膜炎などが原因になり、後頭葉にダメージを与える場合があります。
|遺伝的要因
一部のてんかんは、家族内で遺伝的素因が確認されています。
2.症状


症状とは…患者自身が主観的に認識する身体的または精神的な異常のことを指し、これは医療者が観察可能な徴候(しるし)と区別され⇒痛み・疲労・吐き気・不安 など、患者の自覚に基づく訴えが中心です。
症状は病気の診断や治療方針の決定において重要な情報源であり、患者と医療者のコミュニケーションを通じて初めて明らかになる点が特徴で、後頭葉てんかんでは主に視覚へ関係する症状が現れますが、それ以外の症状も伴う場合があり具体的な症状には以下が含まれます。
|視覚症状
視覚症状
- 光が閃く ※閃光感
- 色/形 の異常な認識
- 視野の一部が欠ける
- 幻視 ※実際には存在しないものが見える
|その他
その他
- 頭痛 ※特に発作後に感じる
- めまい/バランス感覚 の異常
- 一時的な意識消失
- 身体の特定部位へ 痙攣/けいれん
3.治療


治療とは…病気やケガなどの健康状態の異常を 改善/回復 させることを目的として行われる行為や介入を指し、具体的には⇒薬物療法・手術・リハビリテーション・心理的支援 などの方法が含まれ、症状の軽減/原因の除去/生活の質向上 を目指します。
治療の本質は科学的根拠に基づき、患者個々の状況に応じた最適な介入を選択することにあり、後頭葉てんかんにおいては個別の症状や原因に応じて異なりますが、一般的には以下の方法が用いられます。
|薬物療法
抗てんかん薬(例:バルプロ酸/ラモトリギン/レベチラセタム など)が主な治療法です。
※症状や副作用を考慮しながら薬を選択
|外科手術
薬物治療で発作がコントロールできない場合、異常な電気活動の発生源となる後頭葉の一部を切除する手術が検討されることがあります。
|生活習慣の改善
- 睡眠不足
- 過労
- ストレス
- アルコール
上記の様な発作を誘発する要因を避けることが重要です。
|神経調節療法
迷走神経刺激療法(VNS)や経頭蓋磁気刺激(TMS)などの、『新しい治療法』が適用される場合もあります。
4.予防


予防とは…病気が発生する前にそのリスクを減少させる、または病気の進行を抑制し健康を維持するための 行動/介入 を指し、これには⇒一次予防(発症の防止)・二次予防(早期発見と治療)・三次予防(病状の悪化防止)が含まれます。
予防は個人の行動+社会環境+医療介入 の三位一体で行われるものであり、てんかんの発症を完全に防ぐことは難しい場合もありますが、以下のような対策でリスクを減らすことができます。
|頭部の保護
交通事故やスポーツ中の頭部外傷を防ぐため、適切なヘルメットや安全対策を講じることが重要です。
|感染症予防
ワクチン接種や適切な衛生管理により、脳炎や髄膜炎のリスクを減らします。
|生活習慣の改善
健康的な生活を維持することで、脳の健康を保つことが期待されます。
※十分な睡眠+バランスの取れた食事 が重要
|定期検診
既往歴や家族歴がある場合は、定期的に医師の診察を受けることをお勧めします。
おわりに
これらの情報を参考に、後頭葉てんかんについての理解を深めて適切な治療や予防に役立ててください。