どうも、担当者のヤマケンです→今回の疾病はいったいどのような病態なのでしょうか?それでは皆さん、御一緒に診ていきましょう。
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どんな病気?
骨折(こっせつ)とは…外部からの強い力が骨に加わることで、骨の連続性が途絶える状態を指します。骨が完全に折れる場合もあれば、ひび(不完全骨折)が入る場合もあります。
骨折は単純骨折(皮膚を突き破らない)と開放骨折(骨が皮膚を突き破る)に分類され、骨折の形態によって「粉砕骨折」「圧迫骨折」「疲労骨折」などさまざまな種類があります。

この記事は次のような人におすすめ!
・身体の不調で当てはまりそうな病気を探している
・長骨疾患について勉強している
・知的好奇心が旺盛
1.原因


原因とは…病気の発症メカニズム(病因論)の中でその役割が科学的に証明されることで認識され、複数の要因が相互に影響し合って病気を引き起こす場合もあり、それは 誘因/危険因子 として区別され「その疾患を成立させるために必要で且つ十分な条件」と定義できます。
以上を踏まえると、骨折の主な原因は以下の3つに分類できます。
|外傷性骨折
外傷性骨折
転倒/交通事故/スポーツ中の接触 などによる強い衝撃で発生し、高齢者では転倒による大腿骨頸部骨折が多い。
|疲労骨折
疲労骨折
長期間にわたる繰り返しの負荷が骨にかかることで発生、マラソン選手/軍隊の訓練 でよく見られる。
|病的骨折
病的骨折
骨粗鬆症/骨腫瘍 などの疾患によってわずかな力で骨折が起こる。特に高齢者や慢性疾患を持つ人に多い。
2.症状


症状とは…患者自身が主観的に認識する身体的または精神的な異常のことを指し、これは医療者が観察可能な徴候(しるし)と区別され⇒痛み・疲労・吐き気・不安 など、患者の自覚に基づく訴えが中心です。
症状は病気の診断や治療方針の決定において重要な情報源であり、患者と医療者のコミュニケーションを通じて初めて明らかになる点が特徴で、骨折が発生すると以下のような症状が見られます。
|激しい痛み
骨折部位を動かすと強い痛みが走る。
|腫れ/内出血
血管が損傷することで 腫れ/青あざ ができる。
|変形
骨がズレると正常な形と異なる異常な 膨らみ/角度 が生じる。
|機能障害
腕/脚 の骨折では患部をうまく動かせなくなる。
|異常な可動性
通常は動かない方向に動いてしまうことがある。
|骨の軋む音(軋轢音)
骨折部位を触ると“ギシギシ”と音がすることがある。
3.治療


治療とは…病気やケガなどの健康状態の異常を 改善/回復 させることを目的として行われる行為や介入を指し、具体的には⇒薬物療法・手術・リハビリテーション・心理的支援 などの方法が含まれ、症状の軽減/原因の除去/生活の質向上 を目指します。
治療の本質は科学的根拠に基づき、患者個々の状況に応じた最適な介入を選択することにあり、骨折においては 骨の状態/患者の年齢/健康状態 に応じて異なりますが、主に以下の方法があります。
|保存療法(非手術療法)
保存療法(非手術療法)
軽度の骨折(ひび/単純骨折)に適用され、ギプスやシーネ(副木)を使用し、骨を正しい位置に固定。骨癒合を促進するために安静にしつつ、徐々にリハビリを開始する。
|手術療法
手術療法
- 骨が大きくずれたり複雑に折れたりした場合に行われる
- 金属製のプレートに加えスクリューや髄内釘(ロッド)など使って骨を固定する
- 重度の骨折では人工関節置換術が必要な場合もある ※例:大腿骨頸部骨折
|リハビリテーション
リハビリテーション
- 固定後は関節の動きを回復させるためにリハビリを実施
- 筋力低下を防ぐための運動療法も重要
4.予防


予防とは…病気が発生する前にそのリスクを減少させる、または病気の進行を抑制し健康を維持するための 行動/介入 を指し、これには⇒一次予防(発症の防止)・二次予防(早期発見と治療)・三次予防(病状の悪化防止)が含まれます。
予防は個人の行動+社会環境+医療介入 の三位一体で行われるものであり、骨折を防ぐためには以下のような日常生活での注意や健康管理が重要です。
|転倒防止対策
転倒防止対策
- 高齢者は特に転倒しやすいため滑りにくい靴を履く
- 室内では カーペット/コード類 を整理してつまずきを防ぐ
- 夜間のトイレ移動時には照明を確保する
|骨の健康を維持する
骨の健康を維持する
- カルシウム/ビタミンD を多く含む食品を摂取 ※牛乳/魚/卵 など
- 適度な日光浴でビタミンDの生成を促す
- 骨密度が低下している場合は骨粗鬆症治療を受ける ※医師の指導のもと
|運動による骨の強化
運動による骨の強化
ウォーキング/ジョギング/スクワット などの負荷運動を行い、高齢者はバランス訓練(片足立ち/太極拳 など)を取り入れる。
|スポーツ時の注意
スポーツ時の注意
- 正しいフォームで運動し無理な負荷を避ける
- 必要に応じて サポーター/プロテクター を使用する
|適切な体重管理
適切な体重管理
過度な体重増加は 関節/骨 に負担をかけるため、バランスの取れた食事を心がける。
おわりに
骨折は 外傷/疲労/病気 などが原因で起こる骨の損傷です。症状としては 痛み/腫れ/変形 などが見られ、治療には保存療法や手術療法が用いられます。予防のためには 転倒防止策/骨の健康管理/適度な運動 が重要です。特に高齢者や骨粗鬆症のリスクが高い人は、日頃から骨を丈夫に保つ生活習慣を意識することが大切です。