どうも、担当者のヤマケンです→今回の疾病はいったいどのような病態なのでしょうか?それでは皆さん、御一緒に診ていきましょう。
:この記事は約7分で読めます
どんな病気?
自律神経失調症(じりつしんけいしっちょうしょう)とは…交感神経と副交感神経から成る自律神経のバランスが崩れ、さまざまな 身体的/精神的 な不調が現れる状態を指します。
自律神経は無意識のうちに⇒体温調節・血圧・消化・代謝・ホルモン分泌 などをコントロールしており、このバランスが乱れると多様な症状が現れます。

この記事は次のような人におすすめ!
・身体の不調で当てはまりそうな病気を探している
・交感神経疾患について勉強している
・知的好奇心が旺盛
1.原因


原因とは…病気の発症メカニズム(病因論)の中でその役割が科学的に証明されることで認識され、複数の要因が相互に影響し合って病気を引き起こす場合もあり、それは 誘因/危険因子 として区別され「その疾患を成立させるために必要で且つ十分な条件」と定義できます。
以上を踏まえると、自律神経失調症の原因は多岐にわたりますが、主に以下のような要因が影響します。
|ストレス/精神的負担
- 仕事
- 人間関係
- 生活環境の変化
上記によるストレスが、交感神経を過度に刺激して自律神経のバランスを乱す。
|生活習慣の乱れ
- 不規則な生活
- 睡眠不足
- 偏った食事
- 運動不足
上記などが神経機能を低下させます。
|ホルモンバランスの変化
- 更年期
- 思春期
- 妊娠
- 出産
上記などがホルモンを変化させ、自律神経に影響を及ぼします。
|環境要因
- 気温/湿度 の急激な変化
- 気圧の変動
- 長時間の PC/スマホ 使用による光刺激
上記なども関係します。
|遺伝的要因
体質的に自律神経の調整が苦手な人もいます。
2.症状


症状とは…患者自身が主観的に認識する身体的または精神的な異常のことを指し、これは医療者が観察可能な徴候(しるし)と区別され⇒痛み・疲労・吐き気・不安 など、患者の自覚に基づく訴えが中心です。
症状は病気の診断や治療方針の決定において重要な情報源であり、患者と医療者のコミュニケーションを通じて初めて明らかになる点が特徴で、自律神経失調症においては人によって異なり、以下のような 身体的/精神的 な不調がみられます。
|身体的症状
身体的症状
- 頭痛/めまい/耳鳴り など
- 動悸/息苦しさ/胸の圧迫感 など
- 冷え/ほてり/発汗異常 など
- 便秘/下痢/胃もたれ など ※胃腸の不調
- 倦怠感/慢性的な疲労
- 首や肩のコリ/筋肉の痛み
|精神的症状
精神的症状
- 不安感/イライラ/情緒不安定
- うつ状態/意欲の低下
- 不眠/浅い眠り/寝つきが悪い
- 集中力/記憶力の低下
3.治療


治療とは…病気やケガなどの健康状態の異常を 改善/回復 させることを目的として行われる行為や介入を指し、具体的には⇒薬物療法・手術・リハビリテーション・心理的支援 などの方法が含まれ、症状の軽減/原因の除去/生活の質向上 を目指します。
治療の本質は科学的根拠に基づき、患者個々の状況に応じた最適な介入を選択することにあり、自律神経失調症においては 生活習慣の改善/心理的アプローチ/薬物療法 などが含まれ以下の通りです。
|生活習慣の改善
生活習慣の改善
> 規則正しい生活リズム
- 朝日を浴びる
- 決まった時間に寝る
- 起きる
> バランスの取れた食事
- ビタミンB群
- マグネシウム
- GABAを含む食品
> 適度な運動
- ウォーキング
- ヨガ
- ストレッチ
> ぬるめのお風呂
リラックス効果。
|心理的アプローチ
心理的アプローチ
> ストレスマネジメント
- 深呼吸
- 瞑想
- マインドフルネス
> 認知行動療法
考え方のクセを修正する。
> カウンセリング
専門家の助言を受ける。
|薬物療法(必要な場合)
薬物療法(必要な場合)
> 自律神経を調整する薬
- 漢方薬
- 抗不安薬
- 抗うつ薬
> 睡眠導入剤
不眠がひどい場合に使用する。
4.予防


予防とは…病気が発生する前にそのリスクを減少させる、または病気の進行を抑制し健康を維持するための 行動/介入 を指し、これには⇒一次予防(発症の防止)・二次予防(早期発見と治療)・三次予防(病状の悪化防止)が含まれます。
予防は個人の行動+社会環境+医療介入 の三位一体で行われるものであり、自律神経失調症を防ぐためには日常的にバランスの取れた生活を意識することが重要であり、以下の通りです。
|規則正しい生活
毎日決まった時間に寝起きし、食事の時間を一定に保つ。
|ストレスを溜めない
適度な運動や趣味の時間など、リラックスする時間を確保する。
|姿勢を整える
猫背は自律神経に悪影響を与えるため、正しい姿勢を意識する。
|適切な食生活
カフェイン/アルコール を控え、神経の安定に役立つ栄養素を摂取する。
|デジタルデトックス
スマホ/PC の長時間使用を避けてブルーライトを減らす。
おわりに
自律神経失調症はストレスや生活習慣の乱れなどによって発症し、身体的/精神的 な様々な症状を引き起こします。治療は生活習慣の改善を中心に行われ、心理療法や薬物療法が補助的に用いられます。予防にはストレス管理や健康的な生活習慣が不可欠です。自律神経を整えることは、健康的で快適な生活を送るための重要なポイントとなります。