どうも、担当者のヤマケンです→今回の疾病はいったいどのような病態なのでしょうか?それでは皆さん、御一緒に診ていきましょう。
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どんな病気?
関節炎(かんせつえん)とは…関節に炎症が起こる疾患の総称であり⇒関節の腫れ・痛み・こわばり・運動制限 などを引き起こします。関節炎にはさまざまな種類があり、代表的なものとして⇒変形性関節症(OA)・関節リウマチ(RA)・痛風性関節炎・感染性関節炎 などがあります。それぞれ原因や進行の仕方が異なり、適切な治療や管理が必要です。

この記事は次のような人におすすめ!
・身体の不調で当てはまりそうな病気を探している
・短骨疾患について勉強している
・知的好奇心が旺盛
1.原因


原因とは…病気の発症メカニズム(病因論)の中でその役割が科学的に証明されることで認識され、複数の要因が相互に影響し合って病気を引き起こす場合もあり、それは 誘因/危険因子 として区別され「その疾患を成立させるために必要で且つ十分な条件」と定義できます。
以上を踏まえると、関節炎の原因は疾患の種類によって異なりますが、主に以下のような要因が関係しています。
|加齢と関節の摩耗(変形性関節症)
長年の使用により軟骨がすり減ることで、関節に炎症が起こる。
|自己免疫疾患(関節リウマチ)
免疫システムが誤って自身の関節を攻撃し、炎症を引き起こす。
|尿酸の蓄積(痛風性関節炎)
尿酸の結晶が関節に沈着し、炎症を引き起こす。
|感染(感染性関節炎)
細菌/ウイルス が関節に侵入して炎症を起こす。
|外傷/過度な負担
スポーツや事故による関節の損傷が炎症を引き起こす。
|遺伝的要因
家族に関節炎の既往歴があると、発症リスクが高まる場合がある。
2.症状


症状とは…患者自身が主観的に認識する身体的または精神的な異常のことを指し、これは医療者が観察可能な徴候(しるし)と区別され⇒痛み・疲労・吐き気・不安 など、患者の自覚に基づく訴えが中心です。
症状は病気の診断や治療方針の決定において重要な情報源であり、患者と医療者のコミュニケーションを通じて初めて明らかになる点が特徴で、関節炎においては種類によって異なりますが、一般的な症状として以下のようなものが挙げられます。
|関節の 痛み+腫れ
炎症により関節が腫れて痛みを伴うことが多い。
|関節のこわばり
特に朝の起床時に関節が動きにくくなる。
※関節リウマチに多い
|関節の変形
長期間にわたる炎症により、関節が変形することがある。
※変形性関節症/関節リウマチ
|発熱/倦怠感
感染性関節炎や関節リウマチでは、全身症状を伴うことがある。
|関節の動きを制限
関節の 炎症/変形 により可動域が狭くなる。
3.治療


治療とは…病気やケガなどの健康状態の異常を 改善/回復 させることを目的として行われる行為や介入を指し、具体的には⇒薬物療法・手術・リハビリテーション・心理的支援 などの方法が含まれ、症状の軽減/原因の除去/生活の質向上 を目指します。
治療の本質は科学的根拠に基づき、患者個々の状況に応じた最適な介入を選択することにあり、関節炎においては原因や症状の程度に応じて異なり、以下の方法が一般的です。
|薬物療法
薬物療法
> 消炎鎮痛剤(NSAIDs)
イブプロフェン/ロキソプロフェン などで痛みや炎症を抑える。
> 副腎皮質ステロイド
強い炎症を抑えるために使用する。
※特に関節リウマチ など
> 抗リウマチ薬(DMARDs)
関節リウマチの進行を遅らせるために使用する。
> 生物学的製剤
関節リウマチにおいて、特定の炎症因子を抑制する薬。
> 尿酸降下薬
痛風性関節炎の 予防/治療 に使用する。
|物理療法(リハビリ/運動療法)
物理療法(リハビリ/運動療法)
- 温熱療法で血流を改善して痛みを和らげる ※ホットパック/温泉治療
- 適度なストレッチや運動で関節の柔軟性を保つ ※ヨガ/水泳 など
|生活習慣の改善
生活習慣の改善
> 食事の見直し
抗炎症作用のある食品を摂取する。
※オメガ3脂肪酸/ビタミンD など
> 体重管理
肥満は関節に負担をかけるため適正体重を維持する。
> 適度な休息
関節への過度な負担を避ける。
|外科的治療(重症の場合)
外科的治療(重症の場合)
> 関節鏡手術
関節内部をクリーニングする。
> 人工関節置換術
関節が著しく損傷した場合には人工関節に置き換える。
4.予防


予防とは…病気が発生する前にそのリスクを減少させる、または病気の進行を抑制し健康を維持するための 行動/介入 を指し、これには⇒一次予防(発症の防止)・二次予防(早期発見と治療)・三次予防(病状の悪化防止)が含まれます。
予防は個人の行動+社会環境+医療介入 の三位一体で行われるものであり、関節炎においては以下の点を意識した生活が重要です。
|適度な運動を継続する
適度な運動を継続する
関節周囲の筋肉を鍛えて関節への負担を軽減する。
※ウォーキング/ヨガ/スイミング など
|バランスの取れた食事
バランスの取れた食事
> 抗炎症作用のある食品
- 青魚
- オリーブオイル
- ナッツ類
- 野菜
- 果物
上記を摂取する。
> 尿酸値を上げる食品を控える
- レバー
- ビール
- 肉類
上記などのプリン体が多い食品。
|体重+姿勢
体重+姿勢
> 体重
肥満は関節に負担をかけるため、標準体重を維持することが大切。
> 姿勢
長時間同じ姿勢を取らないようにし、正しい姿勢を心がける。
|関節への負担
関節への負担
- 重いものを持つときは関節に負担をかけないよう工夫する
- ハイヒールの使用を控えてクッション性のある靴を選ぶ
|ストレス管理
ストレス管理
自己免疫疾患(関節リウマチ など)はストレスが影響を与えることがあるため、適度にリラックスする時間を持つ。
おわりに
関節炎は多くの種類があり、原因や症状に加えて治療法が異なります。加齢や生活習慣が関与することが多いため、日常の運動や食生活のほか姿勢などに気をつけることで、予防が可能です。症状が現れた場合は、早めに医療機関を受診して適切な治療を受けることが重要です。